マルチ・ポテンシャライト(Multipotentialite)

提唱者: エミリー・ワプニック(Emilie Wapnick)
書籍: 『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』
TED: “Why some of us don’t have one true calling”
note記事: 飽きっぽい自分が出会った「マルチ・ポテンシャライト」という可能性(2020/2/7)

「一つのことに専心せずに、次々興味のあることに移っていく特性を持つ人」

Takeshiが自分自身のアイデンティティを説明するうえで決定的だった概念。note.comのなかで最大にバズった記事(2年で1000いいね)として記録されている(2022/6/18)。

Takeshiとの出会い

2020年、マルチポテンシャライトのコミュニティを立ち上げた宮城さんからIKIGAIマップのワークについて問合せがあったことがきっかけ。エミリーの著書を読んで「まさに自分のことだった」と確信する。

一時的に何かにのめり込んで急激に知識を吸収し経験を重ねていく。一段落すると次に別の何かを見つけてそちらに向い同じようにのめり込むことを繰り返したり、同時並行で興味あるものが増えていく──という、自分の特性がそのまま書かれていた。

日本語でのネガティブな表現:器用貧乏

日本にはマルチポテンシャライトを表する素晴らしいネガティブイメージを持つ言葉がある。それは器用貧乏だ。

社会や文化が暗黙的に持つ「人は何かに専念してやりとげ専門家になるべき」というメンタルモデルが、マルチポテンシャライトを自己否定に追い込む。→ mental-model

最大の敵:自己肯定感の喪失

一番不幸なのは、周囲からネガティブイメージを持たれることではなく本人がネガティブなセルフイメージを持ってしまうこと。

  • 「なんで一つのことに取り組み続けることができないのだろう?」
  • 「なんで一つに選べないのだろう?」
  • 「なんで飽きてしまうのだろう?」

自分の内から突き動かされる行動に振り回されながら、立ち止まった時に自己肯定感を失ってしまう。→ self-separation(痛みの回避)

4つのパターン

パターン特徴
グループハグ一つの仕事・ビジネスの中で多分野のスキルを生かす
スラッシュ複数のパートタイム仕事を掛け持ち。同時並行プロジェクト得意
アインシュタインほどよい収入源の仕事をしながら別のプロジェクトを並走(特許庁勤務のアインシュタインが由来)
フェニックス同時は一つだが数年ごとに興味分野が変わる。異分野転職型

Takeshi自身のパターン: ソフトウェア開発という分野で多様なスキルを生かすグループハグで過ごしてきた。細かいレベルでは数年ごとに役割・内容が変わるフェニックス的側面も。

IKIGAIマップとの接続

マルチポテンシャライトはIKIGAIマップを描くと、変化の激しさが顕在化する:

マルチポテンシャライトの人は興味がどんどん変わっていく傾向が強いので、IKIGAIマップがダイナミックに更新されていく。「まさに今」の状態を知ることが(そうでない人と比べ)より価値がある。

ikigai

我守破離・体験主義との接続

マルチポテンシャライトの特性は、ga-shu-ha-ri の「我」を繰り返す構造と同型:

試行錯誤とかゼロから始めるとかに全く抵抗がないのでどんどん新しいことができる。うまくいかなくても学んで次に生かせばいいというスタンス。これまでの積み上げてきたものを傍に置いておいて新たなことをやることに抵抗がない人はマルチポテンシャライトの素養あるかもしれない。(2021/4/7

「一つに絞れない」は欠陥ではなく、体験主義的な知の習得様式そのものである。

Takeshiの関心変遷との構造的な符合

interests-timeline で記録された30年の軌跡——XP・パーマカルチャー・パタン・ランゲージ・ランニング・ビオトープ・NVC・メンタルモデル・造化——は、まさにマルチポテンシャライトのフェニックス+グループハグのパターンそのもの。

中途半端・器用貧乏で悩むのでなく、自分の特性を生かして活躍できる人が増えてほしい。(2022/6/18

ワークショップ

  • スクフェス大阪2021 四国トラック:IKIGAIとマルチ・ポテンシャライトのワーク
  • 「個人から始める変化」(2021/6):IKIGAI・マルチポテンシャライト・ザ・メンタルモデルを使った自己変容ワーク

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