IKIGAI(生きがいのベン図)

世界中に広まった「IKIGAI (purpose) を見つけるための4円ベン図」── LOVE(大好きなこと)/ GREAT AT(得意なこと)/ NEED(世界が必要としていること)/ PAID FOR(稼げること)── の出自と、Takeshiのワークショップ実践を束ねるページ。

原点:2015年6月の出自調査

Takeshiがこのベン図の本来の由来を丹念に掘り起こした記事が あの有名な「生きがいを見つけるためのベン図」はどこから来たのか?(2015-06-04, giantech.jp)。

SNSで流通していた HUSTLE & GRIND 版の出自を辿って、英語圏のpurpose(生きがい)をめぐる言説史を再構成した:

2011-08-22 Ari Bancale(Google+)
  3円:What you love / What the world needs / What you are good at
        ↓
2011-09-11 Ask Ms. Dorothy「Reflecting on "What I do"」
  4円化:What the world will pay for を追加
        ↓
2014-04-30 Anaïs Bock(Facebook, 26k shares)
2014-06-10 Allison Jones ブログ
2014-06-10 Forshay "What matters in doing your best work"
  別系統:中心がPURPOSEではなくBLISS(至福)、VOCATION/CHARITYの語彙
        ↓
2015-03-21 HUSTLE & GRIND 版(Instagram)
  現在SNSで流通している決定版

重要な知見:この図は日本の「生きがい」概念ではなく、英語圏で2011年〜2015年に形成された4円ベン図である。日本では後に「IKIGAI = Japanese concept of purpose」として逆輸入された。

4つの円と重なりの意味

領域意味
LOVE(大好きなこと)自分視点
GREAT AT(得意なこと)自分視点
NEED(世界が必要としていること)他者視点
PAID FOR(稼げること)他者視点
LOVE ∩ GREAT ATPASSION(情熱)
LOVE ∩ NEEDMISSION(使命)/ VOCATION(天職)※Forshay版
GREAT AT ∩ PAID FORPROFESSION(職業)
NEED ∩ PAID FORVOCATION(天職)/ CHARITY(慈善)※Forshay版
4円すべての重なりPURPOSE(生きがい)/ BLISS(至福)

端的に言えば、自分視点(LOVE・GREAT AT)と相手視点(NEED・PAID FOR)をいかに重ねていけるか が生きがいに近づくプロセス。

Takeshiの洞察 ── プロセスとしての生きがい

いきなりこの4つの重なりを実現しようと思っても難しい。この円をどうやって渡り歩き、重ねあわせていくかは、人それぞれだ。大事なのは、自分がどこにいて何を大事にしているかに気づくことや、円を重ねあわせようとする(あるいはしない)プロセス自体そのものなのかもしれない。

つまりIKIGAIは「達成すべき最終状態」ではなく「渡り歩き続けるプロセス」として捉えるべき ── これは felt-state-pattern(FSP)の「しなければならない」→「ありたい」、mental-model の分離から統合への動態、christopher-alexander の構造保存変容と同じ認識論。

IKIGAI Questワークショップへの展開

この出自調査を起点に、Takeshiは「IKIGAI Map」を使ったワークショップ IKIGAI Quest を2018年以降展開:

giantech.jp の末尾で公開した HUSTLE & GRIND 版の日本語訳画像が、その後のワークショップの基礎資料になっている。

wiki内の思想的位置

IKIGAIのベン図は、Takeshiが wiki で追っているテーマ群と自然に接続する:

  • iida-fumihiko — 生きがい研究家(『生きがいの創造』等):英語圏の IKIGAI ベン図とは別系譜だが、「生きがい」という概念を真剣に問う という問題関心は共通
  • felt-state-pattern — 「ありたい」の設計:LOVE × GREAT AT の内的領域
  • nvc / teineina-hatten — NEED の本質:マーシャル・ローゼンバーグ / マックス・ニーフのニーズ論
  • wholeness — 自分視点と他者視点の統合:分離ではない全体性
  • organization-development — 組織における個人の生きがい

関連ページ

  • iida-fumihiko — 生きがい研究のもうひとつの系譜(日本の論理的スピリチュアル)
  • felt-state-pattern — 「ありたい」への転換:IKIGAIの内面的出発点
  • nvc — ニーズ:NEED領域の認識論的基盤
  • mental-model — 分離から統合:生きがいへのプロセス論
  • wholeness — 自己と他者の全体性
  • src-giantech-blog — 原点調査記事(2015-06-04)
  • src-medium-kkd — IKIGAI Questワークショップ関連3本