岡潔(1901-1978)
日本の数学者。多変数複素関数論の分野で世界的業績を残した。Scrapboxには専用ページがなく、すべて『数学する身体』(森田真生・★★★★★)経由で参照されている。
発見の経緯
『数学する身体』(森田真生)の後半が本書の核であり、岡潔の話が大変興味深かった。森田氏に感謝!!
2020年9月に読了。同日に『春風夏雨』『春宵十話』『人間の建設』『日本のこころ』を一気に購入している。
核心的洞察
情緒と数学
西洋数学が「脱身体化」していく中で、岡潔は数学と一体化することによって新たな地平を開いた。その根源を『数学する身体』では松尾芭蕉の俳諧のあり方に見出している。
クリストファー・アレグザンダーの言う “feeling” は、岡潔の言う「情緒」にあたるのではないか? そんなことを思いながら読んでいた。
→ wholeness(全体性)・tom-brown-jr(全体性の腹落ち)と同じ源流にある直感。
情緒とは何か
岡潔にとって「情緒」は感傷ではなく、数学的真実に触れるための認識の様式。論理より先に情緒が働き、そこから証明が導かれる。
このあたりの論は全体性の話でもあり、岡潔や松尾芭蕉をもっと知りたくなった。
アレグザンダーとの接続
| 岡潔 | クリストファー・アレグザンダー |
|---|---|
| 情緒 | feeling(生命感覚) |
| 数学と一体化する | 全体性の中に参与する |
| 脱身体化への抵抗 | 分析的設計への抵抗 |
→ 東洋と西洋、数学と建築、異なるフィールドで同じ問いに向き合った二人。
主要書籍(Scrapbox収録)
- 『春宵十話』— 岡潔の随筆。数学・情緒・日本文化論
- 『春風夏雨』— 同上
- 『日本のこころ』— 同上
- 『人間の建設』(岡潔・小林秀雄 共著)— 数学者と文芸批評家の対話
関連ページ
- christopher-alexander — アレグザンダー:feeling=情緒という東西接続の核心
- wholeness — 全体性:岡潔の「情緒」と直結する認識論
- matsuo-basho — 松尾芭蕉:情緒の起源・造化=The Nature of Order
- tom-brown-jr — 全体性の腹落ち:同じ源流の別表現
- goethe — ゲーテ:「見ること」の質的変革という共鳴
- src-tkskkd-world-scrapbox — 出典元